2022年のGW明けより営業形態を変更させていただきましたので、ブログで詳細を報告させていただきます。
具体的な内容として
宿泊の予約を前月の末で締め切るというものです。
旅行のハイシーズンを除いて、大幅な営業縮小という形になります(廃業するわけではありません!)
このブログでは、なぜこのような判断に至ったかを記載していきますので、よろしければ購読ください。
営業縮小を決めた理由は2つ。
ネガティブな要素とポジティブな要素が存在します。
旅行需要がコロナ前に戻るには相当な時間がかかる
まずネガティブな要素ですが、表題の通り「旅行需要がコロナ前に戻るには相当時間がかかる(または、もう戻らない)」
と考えているからです。
2022年は年末年始とGWは緊急事態も蔓延防止も発令されずで、3年ぶりに旅行ハイシーズンが存在しましたが、それ以外の時期は(蔓延防止の影響もあり)開店休業状態でした。
『ハイシーズンは旅行へ、それ以外の時期は近所でゆっくり』が日本人の行動様式として(コロナ前より)さらに加速するというのが僕の見解です。
海外からの観光客は当分見込めないですしね。
更に、宿泊に使うお金も二極化が進むとも考えていて、上記のような一般的な感覚な人は年間の旅行の回数は減るけれど、その分豪華に→高級宿思考へ。
逆に少数派だけど、空いている時期中心に旅行の回数はより多く、その分費用は抑えめに→格安宿思考へ。
要するに宿泊施設も高級路線か格安路線か、いずれかになっていく・・・伊勢ピットのような中間グレードの価格帯は今のご時世には向いていないと考えています。
ならば格安路線に切り替えれば(高級路線は施設の作り上無理なので)とも考えましたが、格安にするということはゲストの数をより多く獲得せなばならず、そのためには宣伝費や人件費がより多くかかります。
世の情勢が安定していればそれも可能ですが、またいつ緊急事態やらが発令されるかも不透明な時期に固定費を増やすのは良策ではないと思いました。
ハイシーズンに関しては確かにコロナ前に近い状態に戻りつつあるのですが、それ以外の時期と合わせると観光客数はまだまだ全く元に戻ってはいません。
下の表は2019年(コロナ前)と2022年の伊勢神宮(外宮・内宮の合計)の参拝者数です。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|
2019年 | 1.717.613 | 730.408 | 890.669 | 874.599 | 4.213.289 |
2022年 | 896.305 | 304.282 | 520.486 | 391.669 | 2.112.742 |
減少率 | 48% | 59% | 42% | 56% | 50% |
ご覧のように4月が終わった段階ですが50%・・・まだ半分くらいの人しか戻ってきていないのです。
(2021年に至っては2019年比60%以上の減少率でした)
2019年が特別に多いわけではなく、例年これくらいの参拝客(観光客)を見込んでの伊勢ピット開業でしたので、半減となるとそもそも営業形態を見直さなければという決断になりました。
新たにチャレンジしたいことができた
ポジティブな要素ですが『新たにチャレンジしたいことができた』から宿の営業形態の縮小を決断しました。
と言うのも、僕はもともと活発な人間で、時間があれば体を動かしに行ったり、休みがあれば旅行をしたりというライフスタイルでした。
それがコロナで引きこもりに近い生活を強いられ(2020年は特に)ストレスで発狂しそうな時に、「近所でできる趣味は何かないか??」と探し、始めたのが写真。
この写真に見事にどっぷりとハマりました!
初めて1年半ちょっとですが、プロが使うような機材も揃いつつあり、技術も始めた頃よりも格段に上がっています。
今年の初め頃から写真を仕事にできないかな?と思うようになり、この機会にチャレンジしてみることにしました。
すでに40歳を過ぎている僕ですが、『自分がやりたい』と思ったことにチャレンジしないのは勿体無い!
最終的な写真での目標は『女優さんなどの超絶美女を報酬をいただいて撮る』ですが、いきなりそれは無理なので、まずは学校行事の撮影やブライダル関係のアシスタントのカメラマンとして活動します。
その活動に伴い、2022年6月より拠点を名古屋にすることに決めました。
よって、これまでのように宿屋伊勢ピットを常時開けていることが難しく、前月末で宿泊予約を締め切るという形にしました(ハイシーズンを除く)
時間は戻らない!
ということで、宿屋伊勢ピットは2022年のGWで一旦営業形態変更と大きく舵を切ります。
この決断に至るまで、めちゃくちゃ悩みました!
「5年かけて開業した念願の宿屋を軸から外していいのか?」「この歳で新たに挑戦?失敗したらどうすんの?」
いろいろと思うことはありましたが、一つだけ絶対にわかること・・・
「時間は戻らない」
今、写真活動に挑戦できる環境は、この先あるかはわからないのです。
「コロナが終わったら」「宿がある程度元に戻ったら」「もう少し写真の技術が上がったら」
〇〇になったら・・・それはいつなんでしょうか?
その〇〇になった時、自分は健康で活動的な今の状態でいるのでしょうか?
それは誰にもわからないのす。
やりたいことは逃げないし、どこにもいかない。
逃げるか逃げないかは自分次第です。
長くなりましたが、以上がこの度の営業形態縮小のお話でした。
最後に宿の経営自体は大好きですし、このご時世に来ていただけるゲストさんには『できる最大級の歓迎』をします。
今後とも”宿屋伊勢ピット”並びに店主をよろしくお願い申し上げます。