2026年も8月が終わります。
それと同時に熊本の大地震から1ヶ月強が経ちました。
この記事を書いている段階では熊本県内のライフライン(水道・電気・ガス)はすべて復旧しているとのこと。
復興に向けて道のりは長いですが一歩一歩進んでいってほしいです。
そんなおり、観光庁から「九州ふっこう応援割」なる旅行支援策が10月より開始されるとの情報が出ました!
で、本題なのですがSNSなどを見ていると↓のような投稿がたくさん出てきました(晒すのは良くないのでアカウントは隠しましたが、同じような内容を書いている方がたくさんいます)

これ、完全に認識に誤解があります。
コロナの時のGO TOトラベルも同様ですが、このような旅行支援策はユーザー(旅行する人)に向けた策ではありません。
旅行サービスを提供する側、つまり宿泊事業者や旅行会社などを支援する策なのです!!
熊本地震は地震そのものの被害はもちろんですが、観光業に携わる人とすればお盆休み直前で起きた時期がとても厳しい。
国内旅行者に限定すれば3月・GW・年末年始と並ぶ4大旅行需要の高くなる時期です。
僕も旅館を経営する身としてお盆休み直前の災害は、身体は無事だったとしてもお財布にかかるダメージが甚大になると思います。
そのお盆休みの観光事業者への補填的な策が今回の「九州ふっこう応援割」なのです。
ここまでが大前提。
ではもしSNSで指摘されているように、事業者が値上げなど全くしなかったらどうなるか・・おそらく以下のようなことが起こります。
①事業者の利益の減少による倒産
②客層の低下や混雑によるサービスの低下
①観光業者、特に宿泊業は需要に合わせた価格変動(ダイナミックプライシング)を基本的に採用しています。
お盆のように旅行需要が高まる時期には価格を上げ、逆に閑散期には価格を下げるのが普通です。
(おそらく)消えてしまったお盆の売上を「ふっこう割」で需要をあげ利益を確保しないと倒産してしまうような施設も出てくると思います。
観光業は裾野が広く、宿泊事業者がなくなると観光名所やお土産店や観光向け飲食店の売上にも響き、地域の経済にもダメージがあります。
②例えば通常『¥40000/1泊ひとりあたり』の宿があったとします。
今回の「ふっこう割」を使えば1泊では最大¥20000割引なので、『¥20000/1泊ひとりあたり』という価格でユーザーは泊まれてしまう。
おそらく予約が殺到するでしょう。
こうなると普段は利用しない層が利用することによる既存ユーザーの不満や、人手不足によるサービスの低下が起こるのが目に見えて想像できます。
GO TOの時などはホントに顕著だった・・・
そうならないために『¥60000/1泊ひとりあたり』としておき、¥20000ふっこう割で差し引く。
こうすれば、宿はより利益が多くなるし予約殺到の混雑などのトラブルも回避できます。
ここまで「九州ふっこう応援割」について解説してきました。
で最初に戻りますが、それでも値上げだめですか?萎えます?
だとすると少し視野が狭いですね。
近江商人の「三方よし」精神をはっておきます。
広い視点で物事をみるようにしましょう。
「三方よし」の意味
- 売り手よし:売り手が適正な利益を得て、商いを続けられること。
- 買い手よし:買い手が商品やサービスに満足し、利益や価値を得ること。
- 世間良し:商売が地域社会の発展や公益につながること。
